ビションフリーゼを飼う前に絶対知っておきたい7つのポイント

ビションフリーゼは、愛らしい外見と温厚な性格で多くの人に愛されている犬種です。真っ白でふわふわの被毛とつぶらな瞳が特徴的で、「生きたぬいぐるみ」とも呼ばれています。

しかし、可愛らしい見た目に惹かれて飼い始める前に、必ず知っておくべき重要なポイントがあります。この記事では、ビションフリーゼを家族に迎える前に押さえておきたい7つの要点を詳しく解説します。

目次

1. ビションフリーゼの基本的な特徴を理解する

体型・サイズ

ビションフリーゼは小型犬に分類され、成犬時の体高は24〜29cm、体重は5〜10kg程度です。コンパクトながらもがっしりとした体型で、適度な運動量を必要とします。

性格・気質

この犬種の最大の魅力は、その明るく社交的な性格にあります。人懐っこく、子供や他のペットとも仲良くできる傾向があります。また、知的で学習能力が高く、しつけもしやすいとされています。

ただし、甘えん坊な面もあり、長時間の留守番は苦手です。分離不安を起こしやすい犬種でもあるため、家族の生活スタイルとの相性をよく考える必要があります。

平均寿命

ビションフリーゼの平均寿命は12〜15年程度です。小型犬としては標準的な寿命ですが、適切なケアにより長く健康的な生活を送ることができます。

2. 被毛のお手入れは想像以上に大変

ビションフリーゼの最大の特徴である美しい被毛ですが、実は飼い主にとって最も負担となる要素でもあります。

毎日のブラッシングは必須

ダブルコートの被毛は絡まりやすく、毛玉ができやすいのが特徴です。最低でも1日1回、できれば朝夕2回のブラッシングが必要になります。これを怠ると、あっという間に毛玉だらけになってしまい、最悪の場合は全身カットが必要になることもあります。

プロのトリミングが不可欠

月1〜2回のトリミングサロンでのお手入れが必要です。ビションフリーゼ特有のパウダーパフカットを維持するには、技術力のあるトリマーさんを見つけることが重要です。トリミング費用は1回につき8,000〜15,000円程度を見込んでおきましょう。

涙やけ対策も重要

白い被毛のため、涙やけが目立ちやすいのも特徴です。日々の目の周りのお手入れと、適切なフードの選択が涙やけ予防には欠かせません。

3. 運動量と散歩の必要性

小型犬だからといって、運動をあまり必要としないわけではありません。ビションフリーゼは元気で活発な犬種のため、適度な運動が必要です。

毎日の散歩は欠かせない

1日2回、合計30分〜1時間程度の散歩が理想的です。雨の日でも室内での遊びやトレーニングで体力を発散させてあげる必要があります。

精神的な刺激も大切

知的な犬種のため、単純な散歩だけでなく、頭を使う遊びや新しい環境での散歩など、精神的な刺激も重要です。退屈すると問題行動を起こすことがあるため、バラエティに富んだ活動を心がけましょう。

4. しつけとトレーニングのポイント

ビションフリーゼは基本的にしつけしやすい犬種ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。

甘やかしすぎに注意

可愛らしい外見につい甘やかしてしまいがちですが、一貫したルールを設けることが大切です。特に無駄吠えや甘噛みなどは、子犬の頃からしっかりとしつける必要があります。

社会化トレーニングの重要性

人懐っこい性格を活かすためにも、子犬の頃から様々な人や犬、環境に慣らす社会化トレーニングが重要です。適切な社会化により、より安定した性格の成犬に育ちます。

ポジティブトレーニングが効果的

ビションフリーゼは飼い主を喜ばせることが大好きな犬種です。叱るよりも褒めて伸ばすポジティブトレーニングの方が効果的で、楽しみながら学習してくれます。

5. かかりやすい病気と健康管理

ビションフリーゼには遺伝的にかかりやすい疾患がいくつかあります。事前に知っておくことで、早期発見・早期治療に繋がります。

膝蓋骨脱臼

小型犬に多い疾患で、膝のお皿の骨が外れてしまう病気です。症状が軽い場合は経過観察ですが、重度の場合は手術が必要になることもあります。

白内障

ビションフリーゼは白内障を発症しやすい犬種とされています。定期的な眼科検査を受けることで、早期発見が可能です。

アレルギー性皮膚炎

食物アレルギーやアトピー性皮膚炎を起こしやすい傾向があります。適切なフード選びと、皮膚の清潔を保つことが予防に重要です。

心疾患

僧帽弁閉鎖不全症などの心疾患のリスクもあります。定期的な健康診断で心音をチェックしてもらいましょう。

6. 費用面での準備

ビションフリーゼを飼うには、初期費用だけでなく継続的な費用も考慮する必要があります。

初期費用

  • 子犬の購入費:20万〜60万円
  • 初期用品(ケージ、食器、おもちゃなど):3万〜5万円
  • 初回ワクチン・健康診断:2万〜3万円

月々のランニングコスト

  • フード代:3,000〜8,000円
  • トリミング代:8,000〜15,000円(月1〜2回)
  • ペット保険:3,000〜6,000円
  • その他消耗品:2,000〜3,000円

年間で20万円以上の維持費がかかると考えておきましょう。特にトリミング費用は他の犬種と比べて高額になりがちです。

7. 住環境とライフスタイルとの適性

最後に、ビションフリーゼが家族のライフスタイルに合うかどうかを慎重に検討しましょう。

留守番時間について

ビションフリーゼは人との触れ合いを求める犬種のため、長時間の留守番は得意ではありません。8時間を超える留守番が日常的にある場合は、他の犬種を検討するか、ペットシッターなどのサービス利用を考慮する必要があります。

集合住宅での飼育

比較的吠えにくい犬種ではありますが、興奮時や警戒時には吠えることがあります。集合住宅での飼育の場合は、防音対策やしつけによる吠え対策が重要です。

家族構成との相性

子供のいる家庭には非常に適した犬種です。温厚で遊び好きな性格は、子供たちにとって良い遊び相手になります。ただし、高齢者のみの世帯の場合は、活発すぎる面が負担になる可能性もあります。

アレルギー対策

ビションフリーゼは比較的抜け毛が少ない犬種とされていますが、完全にアレルギーフリーではありません。家族にアレルギーがある場合は、事前にアレルギー検査を受けることをおすすめします。

まとめ

ビションフリーゼは愛らしく、家族に深い癒しを与えてくれとっても可愛いですが、被毛を維持するための手間や費用、活発な性格に対応できる環境など、飼育には多くの準備と覚悟が必要です。

特に被毛のお手入れは日常的に継続する必要があり、これができないとビションフリーゼの魅力を維持することはできません。また、人との関わりを強く求める性格のため、十分な時間を割ける家庭でなければ、犬にストレスを与えてしまう可能性があります。

これらの点をよく理解し、長期間にわたって責任を持って飼育できるかどうかを家族でしっかりと話し合ってから、ビションフリーゼを迎え入れることをおすすめします。適切な環境と愛情があれば、ビションフリーゼは間違いなく家族にとって癒しの存在になること間違いなしです。

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