犬と一緒に寝るメリット・デメリット完全ガイド!愛犬との眠りはあり?なし?

夜、ベッドに入ると愛犬もそっと隣に潜り込んでくる…そんな経験はありませんか?実は「愛犬と一緒に寝るべきか」という問題は、多くの飼い主さんが悩むテーマだと思います。
今回は、犬と一緒に寝ることのメリットとデメリットを徹底的に解説します
犬と一緒に寝る飼い主さんはどのくらいいる?
アメリカのある調査によると、犬の飼い主の約45%が愛犬と一緒に寝ているというデータがあります。日本でも、多くの飼い主さんが愛犬と添い寝をしていると言われています。
特に一人暮らしの方や、パートナーが不在がちな方、また小型犬を飼っている方に多い傾向があるようですね。では、実際に犬と一緒に寝ることで、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
犬と一緒に寝るメリット7選

1. 安心感と精神的な安定をもたらす
犬と一緒に寝ることで、オキシトシンというホルモンが分泌されます。このホルモンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、ストレスを軽減し、安心感をもたらす効果があります。特に一人暮らしの方や、不安を感じやすい方にとって、愛犬の存在は心強い「安全信号」となりますよ。
ある研究では、犬と一緒に寝ている人の方が、そうでない人よりも入眠が早く、睡眠の質も向上する可能性があることが示されています。
2. 体温調節に役立つ
犬の平均体温は約38.5度と、人間よりも少し高めです。そのため、特に寒い冬の夜には、自然な「湯たんぽ」の役割を果たしてくれます。ただし、暑い夏には逆効果になることもあるので、季節に応じた対応が必要です。
3. 絆が深まる
一日の終わりに一緒に過ごす時間は、あなたと愛犬の絆を深める貴重な機会です。犬は群れの動物なので、一緒に寝ることで「家族の一員」としての帰属感を強く感じることができます。信頼関係の構築にも役立ちます。
4. セキュリティ効果がある
犬は警戒心が強く、聴覚も非常に優れています。不審な音や動きにすぐに反応するため、防犯面で強い味方です。特に一人暮らしの方にとっては、大きな安心感につながります。
5. アレルギー予防効果の可能性
幼少期から犬と密に接触している子どもは、アレルギー疾患の発症率が低いという研究結果があります。これは「衛生仮説」と呼ばれるもので、適度な微生物への曝露が免疫系の発達を促すという考え方です。
6. 孤独感の軽減
特に一人暮らしの方や、パートナーが出張で不在の時など、愛犬の存在は大きな心の支えになります。「誰かと一緒にいる」という感覚は、人間の根源的な欲求の一つであり、愛犬がその役割を果たしてくれることも多いのです。
7. 生活リズムの改善
犬と一緒に寝ることで、規則正しい睡眠サイクルが身につくこともあります。多くの犬は自然と日の出とともに起き、日が落ちると眠くなる傾向があるため、飼い主さんも自然なリズムで生活できるようになるかもしれません。
犬と一緒に寝るデメリット5選

1. 睡眠の質が下がる可能性
犬は人間とは違う睡眠サイクルを持っています。夜中に動き回ったり、いびきをかいたり、夢を見て足をバタバタさせたりすることがあります。その結果、飼い主さんの睡眠が妨げられることも。実際に、犬と一緒に寝ている人の20%が、愛犬のせいで睡眠が妨げられたと報告しているというデータもあります。
2. アレルギーやぜんそくの悪化
犬のフケやダニ、花粉などのアレルゲンは、犬の被毛に付着していることが多いです。アレルギーやぜんそくをお持ちの方は、症状が悪化する可能性があるので注意が必要です。特に寝室は一日の中で最も長い時間を過ごす場所なので、影響も大きくなりがちです。
3. 行動問題につながることも
犬によっては、飼い主と一緒に寝ることで「分離不安」を発症するリスクが高まることがあります。「いつも一緒」という状況に慣れすぎると、飼い主が不在の時に強い不安を感じ、吠えたり物を壊したりするなどの問題行動につながることもあります。
4. 衛生面のリスク
どんなに清潔にしていても、犬は外出時に様々な細菌やウイルス、寄生虫などを被毛に付着させて帰ってくる可能性があります。特に足裏は直接地面と接触するため、不衛生になりがちです。免疫力が低下している方や小さなお子さん、高齢の方がいるご家庭では、衛生面への配慮が特に重要です。
5. 支配的な行動の助長
一部の犬種や個体によっては、ベッドを「縄張り」と認識し、支配的な行動が強まることがあります。ベッドの上で唸ったり、他の家族を寄せ付けなかったりといった行動が見られる場合は、行動トレーニングの専門家に相談することをおすすめします。
こんな場合は一緒に寝ない方がいい

以下のようなケースでは、愛犬と別々に寝ることを検討した方がいいかもしれません。
1. アレルギーや呼吸器疾患がある場合
犬アレルギーや気管支ぜんそくなどをお持ちの方は、症状が悪化する可能性があります。特に就寝中は長時間同じ空間にいることになるため、影響も大きくなります。
2. 免疫力が低下している場合
病気の治療中の方や、高齢の方、乳幼児など、免疫力が低下している場合は、愛犬から思わぬ感染症をもらってしまうリスクがあります。
3. 攻撃性や支配欲が強い犬の場合
ベッドの上で唸ったり、噛もうとしたりするなど、支配的な行動が見られる犬と一緒に寝ることは避けた方が無難です。特に小さなお子さんがいるご家庭では注意が必要です。
4. 睡眠障害に悩んでいる場合
不眠症など、睡眠の問題を抱えている方は、まずはご自身の睡眠環境を整えることを優先しましょう。愛犬との添い寝は、睡眠の質が安定してからでも遅くありません。
5. 子犬のしつけ中の場合
子犬の時期は、基本的なしつけやトイレトレーニングなどが最優先です。独立心を育てるためにも、最初からベッドで一緒に寝る習慣をつけないほうがいいという専門家も多いです。
愛犬との快適な就寝のためのポイント

それでも愛犬と一緒に寝たいという方のために、より快適に過ごすためのポイントをご紹介します。
1. 専用の寝具を用意する
ベッドに直接犬を上げるのではなく、ベッドの上に専用のブランケットやマットを敷くと、衛生面で安心です。洗濯も簡単にできて、犬の抜け毛や汚れをまとめやすくなります。
2. 就寝前の清潔ケア
就寝前に愛犬の足を拭いたり、必要に応じてシャンプーやブラッシングをしたりすることで、ベッドを清潔に保つことができます。特に外出後は必ず足裏を拭くことをおすすめします。
3. 定期的な健康チェック
愛犬と一緒に寝る場合は、定期的な健康診断やワクチン接種、寄生虫予防などのケアが特に重要です。獣医師に相談しながら、適切な予防策を講じましょう。
4. 境界線を設ける
「犬が先に寝て場所を占領する」「夜中に押し出される」などの問題が起きないよう、ベッドの中での愛犬の定位置を決めておくといいでしょう。必要に応じて、小型のベッドガードなどを活用するのも一つの方法です。
5. 選択肢を与える
愛犬にとって、必ずしもいつもベッドで寝ることがベストとは限りません。ベッド脇にも快適な犬用ベッドを用意しておけば、その日の体調や気分に合わせて、愛犬が選択できます。
まとめ:あなたと愛犬に合った選択を
犬と一緒に寝ることには、安心感や絆の深まりなど多くのメリットがある一方で、睡眠の質の低下や衛生面のリスクなどのデメリットもあります。大切なのは、あなたと愛犬の健康と生活習慣に合った選択をすることです。
一緒に寝る場合も別々に寝る場合も、お互いを尊重し、快適な環境を整えることが重要です。もし悩む場合は、かかりつけの獣医師やドッグトレーナーに相談してみることをおすすめします。
※この記事の情報は一般的なアドバイスであり、個々の犬や飼い主さんの状況によって最適な選択は異なります。具体的な判断は、専門家にご相談ください。