犬に手作りご飯をあげたい人必見!メリット・デメリットは?人気の食材、与えてはいけない危険な食材とは?摂取量まで詳しく解説!

目次

手作り料理って実際どうなの?

大切な愛犬にも美味しいご飯を食べてほしいとお考えの方も多いでしょう。

この記事では「栄養足りるのかな?」「続けられる自信がない」「何を作ったらいいんだろう?」など不安や疑問にしっかりお答えしていきます。

実際、犬は雑食できちんとおいしさがわかる動物ということもあり、手作りでもおいしければしっかり食べてくれます。必要な栄養量や成長段階に合わせた適正量など、きちんと知識を持って美味しく作ってあげることが大切です。

正しい知識を学んで、愛犬に「美味しい」をプレゼントしましょう!

手作りご飯のメリットデメリット

メリット

水分量を確保できる

ドッグフードには約10%しか水分量が含まれていません。それに比べて、手作り食のご飯や野菜は50%以上の水分を含んでいることが多いです。生野菜やフルーツなどにはたっぷりの水分が含まれているので、美味しい食事を通して自然に水分を摂取することができます。犬は人間に比べて体温調節が苦手なため、きちんと水分摂取をしなければ熱中症になってしまったり、軽い脱水症状を起こしてしまったりするリスクがありますが、手作りご飯により未然にケアすることができます。水分量が心配な子には夏場だけでも手作りに挑戦してみるのもおすすめです。

栄養管理ができる、与えてる食材・原材料を把握できる

手作り食は、犬に必要な栄養素やバランスを管理することができます。ドッグフードと比べて、よりその子に合った食事を与えることできます。「今日はたくさん散歩をして運動したな」と思った日にはタンパク質量を増やしてあげたり、「いつもより水を飲まないな」と思った日には水分量を増やしてあげたりと、毎日愛犬に合ったご飯をあげることができます。

また、手作り食は食材や原材料を把握できるメリットもあります。ドッグフードを与える場合、基本的には全ての原材料が混合されているため、食品表示を注意深くチェックしなければどのような物質が入っているかわかりません。ただし、手作り食であってもウインナーや市販のものを使用する際には何から作られているのかをチェックする必要があります。

安全な食材を使用できるのも大きなメリットです。自分で食材の品質と安全性を確保することができます。できる限りシンプルで、有害な添加物や保存料が含まれていない食材を選びましょう。

・アレルギー犬や持病への対応ができる。
・出来立てのあたたかいご飯を与えられる。
・健康状態に合ったご飯を与えられる。
・体臭、便臭がなくなり、毛艶が良くなる。
・歯石がつきづらくなる。

この他にもたくさんのメリットがあります。

デメリット

栄養バランスが崩れる場合がある

必要な栄養素が不足したり、逆に過剰摂取になる可能性があります。

タンパク質・炭水化物・脂質などのバランスに配慮する必要があります。また、エネルギー必要量が十分満たされていてもミネラルの必要量やバランス、ビタミンの必要量は満たされていなかったということもあります。愛犬にとって必要な栄養バランスがきちんと把握できている方や、獣医師の指示をきちんと受けられる方以外は、優れたドッグフードや、ドッグペットフードメーカーが販売している総合栄養食を使用しましょう。
※総合栄養食:必要な栄養素が全てまかなえるペットフードのこと。

愛犬が食物アレルギーの場合は、食物アレルギー用の治療食を与えるという方法もありますので、かかりつけの獣医師に相談してみるといいでしょう。

保存が効かない、持ち運びに不便

ドライタイプのドッグフードと異なり、手作り食は保存が効きません。愛犬の口に合わなくてロスになってしまったり、毎日手作り食で対応しようとすると手間も費用もかかってしまいます。
味付け前の人間の料理の冷凍もおすすめですが、冷凍庫の保存スペースの確保、人に預ける時、旅行に行くときなど何かと不便に思うかもしれません。

・偏食を招く可能性がある。
・手作り食を推奨する獣医が少ない。
・手作り食の浸透が低い(間違った情報が流れる)

この他にもたくさんのデメリットがあります。注意しましょう。

愛犬が喜ぶ人気の食材、与えてはいけない危険な食材

人気の食材

野菜・果物類

野菜

にんじん:ビタミンAや食物繊維が豊富で、犬の歯に良い効果もあります。 

さつまいも:食物繊維が豊富で消化にも良いですが、加熱して与えるようにしましょう。

ブロッコリー:少量であれば犬にとっても健康的な野菜。ビタミンCや食物繊維が含まれています。

カボチャ:消化を助ける効果があり、胃腸の調子を整えるのに役立ちます。加熱して与えましょう。

ズッキーニ:低カロリーで犬にとってもヘルシー。生でも加熱しても与えられます。

キュウリ:水分が多く、暑い日には犬にとって良いおやつになります。カロリーも低めで安心です。

ほうれん草:小量であれば問題なく与えられますが、たくさん食べると腎臓に負担がかかる場合があるので注意。

果物類

リンゴ:種と芯を取り除いてあげましょう。ビタミンCや食物繊維が豊富です。

バナナ:カリウムやビタミンB6が豊富ですが、糖分も多いので少量にしましょう。

ブルーベリー:抗酸化物質が豊富で、免疫力をサポートします。小さくて食べやすいです。

イチゴ:ビタミンCや食物繊維が含まれており、犬にも良いおやつです。カットして与えると良いでしょう。

スイカ:水分が豊富で、暑い日に水分補給にもなります。ただし、種を取り除くことを忘れずに。

:水分が豊富で、低カロリー。種と芯を取り除いてから与えましょう。

メロン:種を取り除いて与えることで、甘い果実を楽しませることができます。水分補給にも役立ちます。

危険な食材

チョコレート:嘔吐、下痢、震え、心拍数の増加、けいれん、最悪の場合死に至ることがあります。特にダークチョコレートやココアは高濃度のテオブロミンを含んでいます。

玉ねぎ・ニンニク:赤血球を破壊し、貧血を引き起こすことがあります。生、加熱、乾燥、粉末状態でも有害です。

ブドウ・レーズン:嘔吐、下痢、食欲不振、疲れやすさ、腎臓障害など。中毒症状は個体差があり、摂取後すぐに症状が現れることもあります。

アボカド:吐き気、下痢、心臓に負担がかかることがあります。アボカドの果肉だけでなく、種や皮も有害です。

アルコール:嘔吐、下痢、呼吸困難、昏睡、最悪の場合死に至ることがあります。少量でも中毒を引き起こすことがあるので絶対に与えないようにしましょう。

その他の危険な食材
・カフェイン(コーヒー、紅茶、エナジードリンクなど)
・ナッツ類(特にマカダミアナッツ)
・甘味料(キシリトール)
・生の魚(特にサーモンや川魚)
・生卵
・塩分が多い食べ物(スナック菓子、加工肉など)
・タマネギとニラ(特に中国ニラ)

人気の食材も、危険な食材もこの他にまだまだあります。愛犬にあげる際は本当にあげていい食材なのか、もう一度確認してから与えてください。

手作り犬ご飯に必要な栄養素・摂取量はどのくらい?

手作りの犬ご飯を作る際に重要なのは、犬の栄養バランスを適切に保つことです。犬は肉食性が強い動物ですが、犬種、年齢、体重、健康状態に応じて必要な栄養素は異なります。ここでは、手作りご飯で考慮すべき主要な栄養素とその摂取量の目安について説明します。

犬に必要な主要栄養素

1 タンパク質
役割:筋肉、皮膚、毛髪の健康維持や免疫機能に重要。
推奨量:一般的に犬の食事におけるタンパク質は全体の20〜30%を占めると良いとされています(成犬の場合)。例えば、体重が10kgの犬なら1日に必要なタンパク質は30〜50g程度。
良い食材:鶏肉、牛肉、羊肉、魚(サーモン、マグロなど)、卵、豆腐など。

2 脂肪
役割:エネルギー源、皮膚や毛の健康を維持し、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収を助けます。
推奨量:脂肪は食事全体の8〜15%程度が理想とされています。例えば、体重が10kgの犬では、1日に10〜15gの脂肪が目安です。
良い食材:鶏皮、魚の油(サーモンオイルなど)、オリーブオイル、亜麻仁油など。

3 炭水化物(食物繊維)
役割:エネルギー源として、また腸内環境を整えるために重要です。
推奨量:食事全体の約30〜60%が理想です。特に消化が良く、腸内フローラをサポートする食物繊維が求められます。
良い食材:サツマイモ、かぼちゃ、玄米、オートミール、にんじん、ブロッコリーなど。

4 ビタミン
役割:免疫機能をサポートしたり、皮膚や目、骨の健康に寄与します。ビタミンA、B群、C、D、Eが重要です。
必要量:ビタミンは少量で十分ですが、過剰摂取は問題です。特にビタミンAやDは過剰に摂取すると有害になる場合があります。
良い食材:レバー(ビタミンA)、卵、サーモン(ビタミンD)、ブロッコリー、さつまいも(ビタミンC)。

5 ミネラル(カルシウム、リン、マグネシウムなど)
役割:骨や歯の健康、神経の伝達、筋肉の機能などに必要です。カルシウムとリンのバランスが特に重要です。
推奨量:カルシウムは1日あたり体重1kgあたり20mg程度が目安です(犬の体重が10kgの場合、200mg程度)。リンはカルシウムと1:1〜1:2の比率で摂取することが推奨されます。
良い食材:骨(鶏の骨やカルシウム粉)、卵殻、チーズ(カルシウム)、肉類(リン)。

6 水分
役割:消化、吸収、体温調節、老廃物の排出に必要不可欠です。
必要量:犬の体重の約60%が水分であり、1日に体重1kgあたり50〜60mlの水を摂取するのが理想です(例えば、体重10kgの犬なら500〜600ml)。
良い食材:野菜やスープ、蒸し野菜などから水分を補給することもできます。

注意点

カルシウムとリンのバランス:カルシウムが不足すると骨に問題が出ることがありますが、カルシウムが過剰でも問題です。理想的には、カルシウムとリンの比率は1:1〜2:1です。

サプリメント:特にビタミンやミネラルが不足しやすい場合、犬専用のサプリメントを加えることが推奨されます。

犬の健康状態:疾患やアレルギーがある場合は、獣医師に相談して栄養バランスを調整してください。

手作りご飯は非常に健康的で安心できますが、栄養バランスを間違えると逆効果になることがあるので、必要に応じて専門家に相談しながら進めることが大切です。

まとめ

手作り食は、愛犬の健康をサポートする素晴らしい方法ですが、栄養バランスを正しく整えることが非常に重要です。
犬は肉食性の強い動物であり、タンパク質を中心とした食事が必要ですが、ビタミンやミネラル、脂肪、炭水化物も適切に取り入れることで、健康を維持することができます。特に、カルシウムとリンのバランスには注意が必要で、過不足がないように工夫しましょう。

また、犬によって必要な栄養素は異なるため、年齢や体重、健康状態を考慮した食事作りが求められます。手作り食を始める際には、愛犬の体調を見ながら、少しずつ新しい食材を取り入れ、最適なバランスを見つけることが大切です。

もし不安がある場合は、獣医師や栄養士に相談して、愛犬にぴったりの食事を作りましょう。手作り食は愛情を込めて作ることができ、犬との絆も深める素敵な方法です。

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